『数』(number)

(D.) Zahl(ツァール)   
(Fr.) nombre(ノーンブル)
(Ita.) numero(ヌーメロ) 

 一般社会では「多さ」を含めた大きさを表すものを数といいますが,その場合は,でない 有理数実数を意味していると考えられ,場合によっては自然数を意味している場合もあります。
 しかし現在の数学では,負の数を含めた実数を意味するか,あるいはもっと広く,虚数を含む複素数を数というのがふつうだと思います。
 このように数の範囲が拡大する可能性があるときは,「数とは何か」と問われたとき,数全体の集合を具体的に示す展示型の表現(外延的表現)によってその時点で考えている数というものを説明することはできても,性質を示す選別型の表現(内包的表現)によって数を定義することは難しいと思われます。
 なお,実数や複素数を超越してベクトル行列なども数の仲間に入れる考え方もあると思いますが,この教室では,数といえば,とくに断わらない限り,複素数を意味することにします。いずれにしても,数の範囲が重要な意味を持つ場合は,「実数」とか「複素数」などとはっきり言うべきでしょう。
 なお,英語の number には「番号」という意味もありますが,「番号」はドイツ語では Nummer,フランス語では numéro(ニュメロ)と言い,イタリア語では番号も numero と言います。数と番号を明確に区別したいときには,それぞれ基数,序数という用語を用いることもあります。
 具体的に個々の数を表すとき用いる文字数字と言います。
 (2018年4月25日改訂)