『恒等式』(identity)

(D.) Identität (Fra.) identité (Ita.) identità

 文字 を含む等式任意の に対して成り立つとき,その等式を についての恒等式といいます。
 等式 = が恒等式であることを
     
と表すことがあります。
 これに対して,文字 を含む等式がすべての の値に対して成り立つとは限らないとき,その等式を方程式といいます。
 論理学の立場から言えば,変数 を含む等式は を変数とする命題関数の一種であり,命題関数 の等式であって全称命題
     
であるときの が恒等式にほかなりません。その意味で,“等式と方程式と恒等式”の関係は,“不等式条件付き不等式絶対不等式”の関係に類似しています。
 2個以上の文字を含む等式についても同様に恒等式を定義できます。
 (2021年5月23日改訂)