『軌跡』(locus, 複数形は loci)

(D.) geometrischer Ort
(Fra.) lieu géométrique
(Ita.) luogo geometrico

 C (P) は P の命題関数であるとするとき,C (P) を満たす点 P が描く図形を「C (P) を満たす点 P の軌跡」といいます。
 C (P) を満たす点 P の軌跡は C (P) が成り立つような点 P の集合であり,したがって C (P) の真理集合にほかならないので,点 P の軌跡を S とすると,集合の記号を用いてS
     S ={ P | C (P) }
と表すことができます,
 たとえば,
    「定点 A から点 P までの距離が4である 」
を満たす点 P の軌跡S
     S ={ P | AP =4 }
と表せますが,平面上で考えるとS は「点 A を中心とする半径4の」であり,空間で考えるとS は点 A を中心とする半径4の球面です。
 また,C (P) が
     “ P =(t ),α≦t ≦β を満たす t存在する
などとという形で与えられているとき軌跡を求める問題は,写像の値域を求める問題なので,追跡型の解法選別型の解法をどのように組み合せると簡潔で正確な答案が書けるかを考える必要があります。そのため,軌跡を求める問題は,高校で学ぶ数学の中では,論理的な思考力を養うのに最も適した分野だと思います。
 (2019年7月19日改訂)