『仮定』(assumption, supposition,
antecedent, hypothsis)

(D.) Annahme, Voraussetzung, Hypothese
(Fra.) supposition, hypothèse       
(Ita.) supposizione, presupposto, ipotesi 

仮定する (assume, suppose)

 実際に正しいかどうかが分からないのに仮に正しいと考えることや,ある現象を説明するために正しいと推定することを仮定と言いますが,論理学においては,正しいと考えるかどうかに関係なく,
     p ならば q
という形の“主張”において,p を仮定と言います。
 この形の主張は,数学では,たとえば
     
のように,p, q命題ではなく命題関数であり,“主張”が全称命題である場合に多く見られます。上の例では が仮定です。
 「p ならば q ]という形の主張の仮定と結論否定したり入れ替えたりすると,もとの主張のあるいは対偶が得られます。
 仮定と良く似た言葉に「前提」という言葉があり,この言葉は,たとえば
   大前提 : x集合 S に属するならば,x は集合 T に属する。
   小前提 : a は集合 S に属する。
   結 論 : よって,a は集合 T に属する。
のようなアリストテレス の三段論法と呼ばれる推論の方法において大前提,小前提という形で用いられていますが,現在,これらの用語はあまり用いられません。現在の論理学では,どちらも仮定の一種であると考えるからだと思います。
 (2019年6月25日改訂)