『条件』(condition)

(D.) Bedingung   
(Fra.) condition   
(Ita.) condizióne   

 本来,いろいろな制約を条件というので,一般社会では,必要条件十分条件のことを単に条件ということがあります。
 条件付確率とか「ある条件のもとで」とかいうときの条件は,“ならば”を含む命題仮定同じ意味で用いられることが多く,その命題が正しい場合,仮定として用いられた主張は結論が成り立つための十分条件となります。
 また,「18歳以上という条件を満たしていないので入場できない」というときの条件は,入場できるための必要条件であると考えられます。18歳以上であっても入場券を持っていなければ入場できないかもしれないからです。
 なお,数学で単に“条件”といえば,それは必要十分条件を意味し,必要条件や十分条件を単に条件ということはありません。
 また,「 についての条件」とか「変数とする条件」という表現も用いられていますが,これは「を変数とする命題関数」を意味します。命題関数 でなければならないとすると,それは に対する制約であると考えられるので,理解できる言い方です。
 このように,条件という用語はかなりあいまいな使い方をされていますが,多くの場合,前後関係を考えれば混乱することはありません。しかし,正確に表現したいときは条件という用語は用いず,命題関数という用語を用いて,必要条件,十分条件,必要十分条件の3つを区別すべきです。
 (2019年4月26日改訂)