時間,時刻

(E.) hour (アワー),time (タイム)     
(D.) Stunde (シュトゥンデ),Zeit (ツァイト)
(Fra.) heure (ウール),temps (タン)     
(Ita.) ora (オーラ),tempo (テンポ)    

 高校の数学では,時間や時刻は自然現象や社会現象を記述するとき用いる変数のひとつである考えます。
 また,相対性理論のように,時刻は 座標, 座標, 座標に続く4番目の座標であると考えることもできます。
 いずれにしても,時刻は任意の実数値をとると考えるのがふつうですが,138億年より前にも時間が存在したのかどうかや,10 のマイナス50乗秒などという短い時間に意味があるのかどうかはわかりません。
 また,数学でも用いる「あるに近づく」,「図形をえがく」などという用語は時刻と深く関係していて,時刻を変数や座標のひとつと見なすだけでは意味はわからないので,時間や時刻の意味を考えたいのですが,哲学などで考察することはあっても,時間を定義することは非常に難しく,物理学でも数学でも時間は無定義用語であると考えるのがふつうだと思います。
 関数の極限値の直観的な定義に現れる「限りなく近づく」という言葉の意味が曖昧であることの原因のひとつは,時間が無定義用語であることであり,そこで,時間の概念に無関係に極限値を定義するために,ε-δ法が用いられるのだと考えられます。
 なお,日本語では,時間は長さ対応し,時刻は座標に対応すると思いますが,そうでない用法も多く,この点は外国語でも同じです。本来は異なっていたのに混同して用いられるようになったのではないかと思われますが,それが正しいかどうかはわかりません。
 (2019年4月14日改訂)