変化する数量または変わることができる数量を変数といいます。
もっと一般には,ある集合 X の要素を代入することができる文字 を変数といい,X をその変域 (domain) といいます。したがって,変数が数であるとは限らないことに注意してください。
とくに変域が実数の集合のとき,その変数を実変数 (real variable) といい,変域が複素数の集合のとき,その変数を複素変数 (complex variable) といいます。
これに対して,特定の1つの要素を表す文字を定数といいます。
実変数 の変域は,
のような命題関数の真理集合や,
( 2, 8 )
のような区間として表せますが,これを
2 < < 8
と不等式のみで略記することが少なくありません。このような省略は便利ですが,省略であることを忘れるか,あるいは理解していないことが原因であると考えられる誤りをよく見かけます。
(2020年12月18日改訂)