『(対応の)値域』(range)

(D.) Reichweite (Fra.) gamme (Ita.) gamma

定義域

 集合 X から集合 Y への対応 G において, 像 G () が空集合でないような X要素 全体の集合を G の定義域 (domain) といい,X 全体を動くとき G () のいずれかに属するような Y の要素 全体の集合を G の値域といいます。したがって,定義域は X部分集合であり,値域はY の部分集合です。写像の場合とは異なり,対応 G の値域は像 G () 全体の集合ではないことに注意してください。
 集合 X から集合 Y への対応 G の値域は
     
と表すことができます。
 始集合 X終集合 Y がともに実数全体から成る集合の場合を考えてみます。たとえば, の像が不等式
      ≦ 4
を満たす 全体の集合であるとすると,この対応の定義域は集合
     { | 0 ≦≦ 4 }
であり,値域は集合
     { | - 2 ≦≦ 2 }
です。
 なお,写像は対応の特別の場合であるとも考えられますが,像の定義が微妙に異なります。集合 X から集合 Y への写像 の場合,定義域 X に属する任意の要素 の像 Y の1つの要素であり,部分集合ではありません。そのため,写像 の値域は 全体の集合と考えることができるのです。
 (2020年7月27日改訂)