ディオファントス (Diophantus)

( 246 ?〜330 ? )

人

 ディオファントスはアレクサンドリア在住のギリシアの数学者で,世界最古の代数の本『数論 (Arithmetica)』の著者です。
 ギリシャでは,幾何は学問であると考えられていましたが,代数は商売のときよく利用されたことがマイナスのイメージを与え,単なる計算の技術と見なされていたようです。そのため,代数の研究者の地位は低く,今では「代数学の父」と呼ばれることもあるディオファントスの伝記はまったく伝わっていませんが,有名な墓碑銘
   ディオファントスは生涯の6分の1を少年時代として過ごし,
   12分の1を青年時代として過ごした後,
   7分の1が過ぎてから結婚し,その5年後に子供が生まれた。
   その子は父の生涯の2分の1だけ生き,父より4年早く死んだ。
から得られる方程式
     
を解くと,84歳まで生きたことだけは推定できます。
 整数係数の不定方程式をディオファントス方程式といい,たとえば
     
がともに整数であるを求める問題はその一例です。方程式を研究するとき,ディオファントスはいろいろな記号を考えて用いました。
 ディオファントスの『数論』はフェルマーやガウスが数論を研究したときの出発点となったと言われています。また,フェルマーが最終定理についてメモを残したのはラテン語に訳された『数論』だそうです。
 以前,ディオファントスが王様を助けて大活躍をする冒険映画を見ました。伝記が伝わっていないことが彼を伝説上の英雄としているようです。
 (2021年2月1日改訂)