アーベル (Niels Henrik Abel)

( 1802〜1829 )

人

 アーベルは5次以上の方程式には四則演算累乗根だけを用いて表されるの代数的公式は存在しないことを初めて証明したノルウェーの数学者です。
 3次方程式については16世紀にカルダーノの公式として知られる解の公式が発見され、間もなくフェラーリによって4次方程式の解の公式が発見されましたが,その後の多くの数学者の苦労にもかかわらず5次方程式についての一般的な解法は見つかりませんでした。
 アーベルは大学に入る前から5次方程式について関心を持ち,オスロ大学を卒業した直後の1824年に5次方程式が代数的に解けないことを証明した論文を書いてガウスへ送りました。しかし,ガウスはその論文を無視したと言われています。
 1825年からドイツのハンブルクやベルリンへ留学したアーベルは,5次方程式の解の代数的な公式は存在しないことを示す論文などをベルリンの雑誌へ載せました。“存在しない”ことの証明とはどんなものなのか想像できますか。
 アーベルは1826年に超越関数についての論文をパリ科学アカデミーへ提出しましたが,その論文をコーシーが家へ持って帰ったまま忘れてしまったと伝えられています。その論文が公表されたのはアーベルの死後10年も経った1841年です。
 5次方程式の解法に関連した研究をしたことや天才だが短命で薄幸だった点など,アーベルは多くの点でガロワと似ていると言われています。
  (2014年10月3日改訂)